三国志の劉備玄徳が諸葛孔明の協力を得るために、
孔明の住んでいた草のいおりを三度訪れてまで
礼を尽くしたといわれる「三顧の礼」というものがある。
大きな志をもっていた先帝が、
卑しい身分の孔明に対して極めて謙虚にふるまい、
しかも三度も訪ねてくれ現在なすべきことを下問された。
これに感激し賢明にお仕えしたといういきさつのことだ。
さらに西漢の高祖劉邦と天下を争った項羽が
若い頃、叔父が書を学ばせようとすると、
書は、自分の名前が書けさえすればよい、
といって学ばない。
剣道を教えようとすると、
一人の敵を相手にするだけだ、と断ったという。
それよりも万人を相手とする戦術を学びたいというので、
項羽に兵法を学ばせたという。
項羽もまた、すでに大志を抱いていたといえよう。
トレーダーの中で負けている人の多くは、
一回、一回の勝ち負けにこだわり、
負けた損失にうなだれ、
心が折れ、
意気消沈していく。
しかし、劉備や項羽のように大志を抱き、
将来の展望に焦点をあて、大局的な考え方を
もっているトレーダーにこそ、マーケットの女神は微笑んでくれる。
今こそ、今までの自分を捨て去り、大きな大志を抱こうではないか。