投資家が負ける原因となる多い込みのひとつに、毎回勝たなければいけないという思いがある。私が知る限り、ほとんどの方がこの信念に囚われているケースが多い。
バックテストで検証すると、勝率50%程度のシステムは、連続負けが8回きてもおかしくないことがわかる。私の授業では、そういう検証結果もお見せしてしているが、それでもいざトレードを始めると感情に囚われてしまい、1回でも負けると、「昨日の読みは外れた」と嘆いてしまう。
そうなると次のシグナルが出ても、昨日負けたから今日も負けるのではと思い、売買をお休みしてしまうわけだ。
これが、負けるパターンとなってしまう。
初心者の方が売買を始めたときの第一段階の戦いはここから始まる。この感情のラットレースから抜け出さない限りトレーダーとしての成功はないだろう。
トレードは1回1回の成績にこだわることではない。バックテストで5年、あるいは10年間の成績をよく観察してみよう。連続で負けていることもあるだろうし、ドローダウンの時期もあるだろう。
それらを乗り越えて利益が出ているのがトレードというものだ。
毎回勝てるようなシステムなどこの世にはありはしないし、そのような幻想を抱いているなら、早く目を覚ますことだ。
そして、日々の利益から視点を外して、1年後、あるいは5年後の結果に焦点をあてよう。